サッカーボールと釣り針の保管庫



ヨルダン戦。長谷部選手、本田選手のドライブシュート。


昨日のヨルダン戦。見ましたか? まだ見ていない人は注意。 ヨルダン戦での長谷部選手のシュートを見て、技術の高さを再確認。

本田選手は無回転を撃てるので、ボールを撃ち抜く技術が高いのは分かっているのですが、長谷部選手の技術も素晴らしい。 いつの試合かは忘れましたが、前の記事で本田選手以外にも、長谷部選手と長友選手の「動いているボールを撃ち抜く技術」の高さに触れましたが、長谷部選手の技術は本物だ。

オフサイド判定になった吉田選手のシュートの前。前半24分ごろ。 遠藤選手の蹴ったボールが相手選手にクリアされる。 ボールが高く上がり長谷部選手のもとへ。 そのままボールを撃つ長谷部選手。 たしかドライブシュートになっていたはず。 このシュートをキーパーに止められるが、こぼれたボールを吉田選手が押し込む。が、オフサイド判定。

スポンサーリンク

後半14分ごろ。 本田選手のフリーキック。 アウトにかかったという表現を解説がしていましたが、ドライブシュートではないかな。 キャプテン翼に出てきたフライングドライブシュートみたいな感じ? キャプテン翼は立ち読みだったので、記憶が間違っているかもしれないのでネットで調べる。 フライングドライブシュートは斜めにも落ちるドライブシュートとある。

本田選手のフリーキックをみると、インステップキックで蹴っている感じ。 本人に聞かないと狙いが何だったのかはわかりませんが、結果としてインステップでのドライブシュートに。

狙いが無回転なのかはわかりませんが、ドライブシュートの回転が縦ではなく、少し斜めになっていると思う。 他の試合(パラグアイ戦かな?)でも動いているボールを本田選手が似たような感じのシュートを撃っていたのでボールを撃ち抜ける技術があるからこその、ボールの動きだろう。

無回転を狙って微調整をする場合、縦の回転と横の回転に気をつけないといけません。 縦の回転というのは、逆回転であったり、ドライブシュートの回転だったり。 横の回転というのは、反時計回り(右足ならインフロント、インサイド、左足ならアウト)か時計回り(右足ならアウト、左足ならインフロント、インサイド)か。

スポンサーリンク

私も室内で無回転を狙って遊んだりするのですが、微調整をしていると本田選手と似たようなボールになります。 左足のインサイドで無回転を狙ったけど、少し反時計回り(左足でのアウト回転)に……って感じになることも。

後半17分ごろ。 岡崎選手からのボールを長谷部選手が脚を投げ出しながら、ちゃんとあててシュート。 枠内には行きませんでしたが、いいシュートでした。 これを一定の割合で決める国が、W杯で優勝するのでしょう。

後半23分ごろ。 岡崎選手が、遠藤選手?からのボールを受けて、ボールを中に一度すすめて、シュート。 ゴール左に外れますが、いいシュートでした。

スポンサーリンク

2010、W杯のブラジル対北朝鮮の後半10分ごろのマイコン選手のシュート。 マイコン選手が右足(つま先かな?)でアウト回転のボールを撃つのですが、そのボールがゴールに吸い込まれます。

この回転はボールの芯を捉える技術があると使えます。 前半の27分にも同じようなシュートをマイコン選手がゴール右上に撃っているので、ボールの中心を狙える技術があると思います。

この「ボールの芯(中心)を捉える技術」があれば、シュートの幅が広がります。 日本代表のシュートを見ると、だいたいインサイドやインフロントによる回転ばかりです。アウト系の回転をみるのはあまりありません。 インもアウトも使えると、得点ももっと増えると思います。

スポンサーリンク

岡崎選手が後半23分ごろに撃ったシュートと同じ状況で、もし岡崎選手がアウト回転を使えたら、結果は違ってくると思います。 右足でゴール左に撃つ場合、ゴール右側で撃つならあまり問題ありませんが、ゴール左側から撃つ場合(岡崎選手のシュートと同じ状況)は少し問題が。

もし、ゴール左側から撃つ場合、少しでも枠の外に出たらシュートは入りません。 そして、岡崎選手のシュートの場合、枠の外というのが岡崎選手から見て左側。 岡崎選手が撃つのは右足。日本代表に多いシュートはインサイドやインフロント系の回転が多いといいましたね。 右足でインサイド、インフロント系の回転の場合、ボールはどちらに曲がるか。 ボールは左側に曲がっていきます

岡崎選手のシュートの位置では、ボールが左側に行くと一発アウト(枠の外ですからね) 日本代表のシュートはイン回転が多い。この場合は右のインだから左側に曲がるボール。

枠の左に行くと一発アウトの状況で、左側に曲がるボールを撃つのは危険です。 出来るなら、ボールに右側に曲がる回転をかけて(枠外である左側に行く可能性を少しでも減らすため)保険をかけた方がいい。 もし、右側に曲がる回転をかければ、同じような角度でボールを蹴っても枠内にいく可能性が残ります。

スポンサーリンク

枠内に飛ぶということは点を取れる可能性があがるということ。 シュートを撃つときには、シュートに保険をかけるといいと思います。 シュートに保険をかけるためには、ボールの回転を覚えないといけません。 ボールの蹴り方を紹介している本やサイトで、アウト回転が重要だと書いてあるのは、ほとんどありません。

私は両足で蹴るようになるよりも、利き脚で左右に蹴ることが出来る方が重要だと思っています。 ブラジルのマイコン選手のシュートは、日本語でよくみる「両足で蹴ることが出来るようになりましょう」という考えでは生まれません。

何故生まれないかというと、「両足で蹴る」ということが、「両足のインサイドが使える」という意味だからです。アウトが蹴れない足が増えたところで、点を取れる状況というのは変わりません。

詳しくは 「両足使えた方がいいか、それとも利き足優先か。日本人選手とトップ選手の違い」を参照。

日本代表も含め、利き脚で最低でも両方(時計回り、反時計回り)に回転をかけることが出来るようにしたほうがいいと思います。

スポンサーリンク

岡崎選手のシュートを見ると、最初のボールの動き方ならギリギリ枠に入っていたかポストに当たって跳ね返り、もう一回シュートチャンスがあった可能性があります。 もし、横回転がかかっていないシュートなら点が取れたか、ポスト直撃。

映像を確認すると、シュートが途中から左側に曲がり、ボールがゴールから逃げる動きをしているように見えるので、恐らく右足で反時計回りの回転がかかったシュートだったのでしょう。

これが無回転や綺麗な逆回転、ドライブシュートの回転なら入るかもしれないシュート。 もしアウト回転ならほぼ確実に枠内へのシュートになったと思います。

同じシュートでも回転によって結果が変わってきます。 ボールの回転を理解し、使いこなせると更に上にいけると思います。 回転に関しては 「ボールの回転を理解すれば上達が早くなる」 を参照。

スポンサーリンク

シュートではありませんが、気になったこと。

前半26分 内田選手のトラップ。長谷部選手からのボールだと思います。 内田選手のトラップは、もう少し改良すると更にいい選手になると思います。 内田選手が走りだし、ボールが来る。

ボールを胸で触る内田選手。 このときの胸と脚の向きに注目。 胸と脚というより、上半身と下半身と言った方がいいですね。 詳しいことは別の記事で取り上げると思いますが、少しだけ触れましょう。 流れるような攻撃というのに、美しさを感じる人も多いでしょう。 「流れるような攻撃」と表現されるものに関して、どう考えていますか? 私の中では、ブラジル代表のイメージです。

ブラジル人がサッカー(ドリブルだったかな?)が上手いことを「ブラジル人は関節が多いから」と表現することがあるそうです。 関節が一つ多いだったか、股関節が一つ多いだったかは忘れましたが、ブラジル人が上手なのは他の国の人よりも関節が多いからだ!という内容でした。

スポンサーリンク

内田選手とブラジル代表のトラップ、どこが違うと思いますか? ブラジル人がサッカーが上手いなら、日本人もサッカーが上手い。 私が保証します、日本人はサッカーが上手くて、サッカーにあった性格をしている。 しかも、積極的な日本人はFWに一番向いている。

ブラジル人がサッカーが上手いのは、ブラジル人だからではありません。 身体を使えているから上手いのです。 内田選手のトラップを見たとき、ブラジル代表と決定的に違うものがあります。 それが何かわかりますか?才能でも身体能力でもありません。

違うのは身体を使いこなせているか、いないか。 日本人がW杯で優勝するために足りないのは頭のよさだけ。頭のよさといっても、簡単なことです。メガネを探している人に、頭の上にありますよと言うだけ。少し、見方を変えるだけです。日本人の識字率が高い(文字を読めない人が少ない)こともあり、すぐに吸収できます。才能も身体能力も十分世界基準。後は鍛えるだけですよ。

スポンサーリンク

W杯優勝のために、簡単なことから始めましょう。 まずは、内田選手のトラップを改造するところから。 内田選手のトラップは流れにのれないトラップです。 改善点は、トラップをするときに脚を止めないこと。

真横からくるようなボールを胸でトラップするのは難しいです。 胸でトラップするために内田選手が取った行動とは? それは、前に走るのを一瞬やめて、身体全体をパスを出した選手に向けること。 このトラップの仕方、フランスのジダン選手もしていました。 別に悪いというわけではありませんが、状況によって使い分けるといいでしょうね。

内田選手の頭の中を考えて見ましょう。

(1)前に進んでゴールに近付く。
(2)ボールをトラップする。

二つやりたいことがあります。
これを内田選手はどうやって処理するか?

内田選手のとった答えを見てみましょう。

スポンサーリンク

まず前進します。ボールが来るまで前進。ボールが来ると走るのをやめボールの方を向いてトラップ。トラップが終わったので前を向きなおしてボールを追いかける。

これを前に進むかどうかで表現しましょう。

前に進むことを(1)、トラップすることを(2)とする。

内田選手 (1)(1)(2)(1)

トラップをする瞬間に前に進むのをやめているところに注目。 赤くした(2)の部分を改良できます。

前に走るには、下半身が進みたい方向に向いていないといけません。 しかし、内田選手は胸トラップをするときに全身でボールの方を見ないといけない。

そのため、いったん進みたい方向である、前へ向けていた下半身をボールの方向(ここでは左側)に向けます。 このとき、内田選手は前に進む力を失います。トラップが終わり、少し横向きのまま地面に着地。着地で少しバランスを崩すが、ボールに追いつくために下半身を前に向きなおす。そしてボールに追いつく。 追いつけたのは素晴らしい。

スポンサーリンク

胸でトラップをするとき、上半身だけボールの方向に向け、下半身は前に向けたままの状態でするとブラジル人選手のような滑らかなトラップになります。 このトラップのいいところは、走りながら胸トラップをしてもバランスを崩さないことと、素人でも上手にトラップが出来ること。

胸トラップをしていないかのような、滑らかな走りをしながらボールをコントロールできるという素晴らしい点があります。 上のレベルになるほど、相手選手がトラップを許してくれる時間(相手が寄せるまで)が短くなりますので、覚えておいて損はないと思います。

戦車をイメージすると伝わりやすいかな。

下半身は前を向いているのに、上半身はボールの方向をむく。

上半身と下半身がバラバラに動くブラジル人選手。 日本人選手は、欧州の選手と同じ身体の動かし方。

この上半身と下半身が別々に動くということがサッカーをする上で、非常に大事なこと。 ブラジル人の上半身と下半身が別々に動くということを「関節が多い」という表現をしたのだと思います。 日本人も意識すれば動かせますよ。私はバラバラに動かせます。 私が出来ますので、他の日本人も出来るはずです。

スポンサーリンク

ブラジル人がサッカーが上手い理由として、サンバをしているからということを聞いたことがありませんか? このサンバが、上半身と下半身を別々に動かす練習になっているのでしょうね。

サンバをするからいいのではなく、上半身と下半身を別々に動かすことがいいことを覚えておいてください。 サンバをしなくても練習が出来ます。 日本人になじみがあるラジオ体操にも、似たような動作をするのがありますよね。 後、長友選手がやっていると言われている体幹トレーニングにも、上半身と下半身を別々にする場面がありました。体幹トレーニングには詳しくないので、昔体幹トレーニングをしている長友選手の映像で確認しました。

サッカーの練習で聞いたことがあるかもしれませんが、ブラジル体操もいいですよ。 ブラジル体操は上半身と下半身が別の動作をしていませんか? 他にも、背骨を鳴らすときに身体をひねると思います。それも練習になります。 ブラジル人がサンバで自然と覚えるように、実は日本人も身近なところでやっている動作です。 何故いいのか?を考えて、日本人の生活で同じようなものが無いか探したら、大体あります。 ただ、気が付いてないだけです。意外と凄いでしょ?日本と日本人って。 気付いていないだけで、日本人の生活の中にヒントがたくさんありますよ。

胸トラップに関して↓ 「日本代表のトラップ。ボールコントロール」

<おまけ> これを書くのに、かなり時間がかかった。 ちょっと記事投稿が遅くなりました。 前半の日本の位置(ポジショニングっていうのかな?)が綺麗でしたね。 クラブW杯だったと思いますが、相手ボールのときのACミラン(たぶん)の選手の位置のような美しさがありました。

スポンサーリンク

この記事は2011-01-11 20:00:10サッカーボールと釣り針で公開されたものをここに移動したものです。
保管日(移動日)は2019-08-01


●「最新版・サッカー目次」●試合等の記事は新しいサッカー・スポーツ目次「サッカーおでんのブログ」で。 専門的な内容はサッカー専門サイト「サッカーおでん」で扱っています。
にほんブログ村

サッカーボールと釣り針(元記事)での公開日 2011-01-11 20:00:10
カテゴリ サッカー
保管庫での公開日 2019-08-01

コメント

なし


気楽にサッカーを始めよう。


身近なものでサッカーを。

Author:tomu
サッカーを一緒に楽しみましょう。
サッカーをこれから始めたい人や始めたばかりの人を対象にしたブログ。
サッカーを始めるのって、結構難しい。特に帰宅部だった人とかね。一緒に帰宅部とサッカー部の間にある壁を乗り越えましょう。
他の部活をしていた人も歓迎。

小さいころサッカーをしたことの無い方や、これから始める人向けに書いています。私と一緒に上達しませんか。新聞紙で作ったボールでサッカーを始めよう。

スポンサーリンク

スポンサーリンク


サッカーボールと釣り針の保管庫


Copyright © 2019 サッカーボールと釣り針の保管庫 All Rights Reserved.